エキストラ。
今まで与えられた仕事は精一杯やってきたつもり、ただそれ以上の努力はしてきませんでした。
ギリギリでも生活できるお金と雨風が凌げる家と数千円の通信販売が数回頼める環境があればよくて派手な女性を何人も抱きたいとか人の羨むような高級な車に乗りギラギラした腕時計を見せびらかしたいとかはまったく思っていない。
そんな生活すら出来ない困難な状況を改善するためには年をとり過ぎました。
人生何歳からでもやり直せるって言葉はまやかしだしやり直すには生まれ持った相当なコネクションがなければ無理だと思う。
自分でもそれを望んではいないし誰かの人生のエキストラでも全然構わない。
ただそんなギリギリの生活を保つためには朝から晩まで働いて月に1回くらいしか休みがなく娯楽を楽しむ余裕もない。
物語の主人公の為に名前もならないエキストラはこんな人生を送っています。
いや、エキストラにすら呼ばれていないかもしれない。
この年になって小さな事でも心から感謝できるようになったし自分よりも劣っている人間を探して安心を得ようとすることが結局自分に返ってきて何も生み出さないことにようやく気がつき始めた。
名前が載らないエキストラでも存在していないと物語は完成しないのだから。
セリフがなくても背中しか映らなくてもそこにいることが人生。
誰も救えず誰かの為にならなくても見栄を張らずできることだけをやっていけばいい。
見栄を張り自分を大きく見せようとすると自分のように精神を壊すから。
自分が消えて悲しむ人が1人でもいるうちはちゃんと誰かのエキストラになっているんだから無理なんかしないでできることだけやっていこう。
できなくたっていいんだから。
そこにいるだけでちゃんと作品のエキストラ。